山木のこだわり
一見当たり前のような事ですが、今の時代はこれが結構難しい。
蔵の麹を守り育み、伝統の製法をきちんと受け継ぎ、味噌を作る。
ただそれだけの事なのに。
難しくなった理由は、速醸法(そくじょうほう)が生まれ、手間をかけなくても簡単にできる安価な味噌が大量に出回るようになり、蔵の麹を生かして作る、時間と手間のかかる元来の味噌が大量生産の波にのまれつつあったからです。
それでも、代々続いてきた味噌と蔵への愛着から、 「手前の味噌を欲しいと言ってくださる方が一人でもいる限り作り続けよう」その一念で、山木は伝統の味噌を作り続けてきました。
その思いと伝統の製法、そして蔵菌から作られる山木の天然醸造味噌は、昔からのお客様をはじめ、割烹や旅館・地元スーパー各社様に支えられ、今までやってこれました。
近年では、伝統の味噌の安全と美味しさが見直されるようになり、喜ばしいことに味噌の価値も高まってきましたが、これからも山木は昔と変わらず、一途に味噌を作り続けていきます。
天然醸造味噌とは、発酵や熟成の際、温度調節(加湿)をせず、自然の成り行きに任せて作ったみそで、食品添加物を使用しない物です。発酵、熟成の進む夏の暑い時期を経ることがとても重要です。
山木がこだわる味噌づくりの工程を、ご紹介いたします。
仕込み工程
一、精選された米は洗浄して蒸します。
二、蒸しあがった米にこうじ菌をつけて室に入れ麹をつくります。
三、大豆は良く洗い、大釜(圧力釜)で蒸します。
四、大豆、麹、塩を混合して桶に仕込みます。
五、2ヶ月位おいて、天地返しをします。
(別桶に移し返すことで、味噌が均等に発酵する様に空気を入れます。)
六、1年以上じっくりと熟成・発酵させます。
上記に書いてあること以外は、何も特別な事をいたしません。
ただ、お米の洗い方、蒸し方、細かな工程の中に、受け継いできた伝統の「やり方」があるのです。その小さな違いが、年月を経て味の違いへと変わっていくのです。
それが山木の味噌づくりの「こだわり」なのです。
味噌の味がわかりやすい味わい方は、味噌をお湯で溶いただけの味噌汁を味わってみる事です。
単純なように思えるかもしれませんが、単純だからこそ、素材の善し悪しがはっきりと分かります。
速醸味噌は短期で商品として形だけ完成させるため、様々な添加物を加えながら製造します。
味が不完全なため、だし入り味噌など、さらに添加物を加えて味をごまかしたりもしますが、きちんと熟成をさせた味噌は、出汁がなくとも、香り・うま味を十分に感じる事が出来、塩分も角が取れ丸みを帯びた、とても優しい味がします。
ぜひ一度確認してみてください。
食べるものは、体と心を育てます。
是非、本当に良い物を選んでください。
古くから「味噌づくりは糀の良し悪しで決まる」と言われています。
糀を入れた二晩は神経を集中させての手作業です。大豆由来の健康食として、天然醸造を守り、お客様の長寿を象徴する食べものとして、これからもこだわっていきたいと思います。
杵つき特有のこしと粘り、
自然塩がやわらかな旨味を引き出しています。
原料のもち米は石川県産、黒豆は北海道産、
よもぎは国内産、黒糖は沖縄産など、素材も国内産にこだわりました。
石川県加賀平野で収穫された水稲もち米100%の生地。
天日で干した生地は驚くほどの香ばしさと、滑らかな食感。
真面目な材料を使って、ていねいに手作り
今どき珍しい!
素朴なかきもちです。